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歯を失った方が対処法として真っ先に浮かぶのは、おそらく「入れ歯」ではないでしょうか。
また既に入れ歯を装着されている方なかには「今使っている入れ歯が合わない」「入れ歯を作りなおしたいけど、種類がいろいろあって、どれがよいのかわからない」と、お悩みの方もいらっしゃるかと思います。
入れ歯には「部分入れ歯」と「総入れ歯」があり、それぞれ、保険適用のものと保険適用外(自費)のものがあります。当院では患者さんのご希望・ご予算などに合わせて、最適な入れ歯をご案内いたしますので、お気軽にご相談ください。
総入れ歯の種類

総入れ歯は、大部分の歯の欠損を補う装置で、上顎と下顎の歯茎に吸盤のように密着させて装着します。
歯茎や骨格に合う形で作られていないと、食事や会話でお口を動かすときに外れる、歯茎が痛い、食べ物がうまくかめない、会話がしにくいなど生活に支障が出る可能性があるため、ご自身に合った総入れ歯を使用することが重要です。
保険適用の総入れ歯
人工歯と歯茎の役割をする床(しょう)という部分がレジン(プラスチック)でできている「レジン床義歯」は、保険適用となります。
[費用相場]片顎で1万〜1万5,000円(3割負担の場合)
メリット
- 保険適用となるため、費用が安い
- 修理や調整がしやすい
デメリット
- 外れやすい
- 厚みがあり違和感ある
- 喋りにくい
- 食べ物を強く噛めず、噛むとき痛みが出る場合がある
- 食べ物の味や温度、食感を感じづらい
- 変色する、においが付着しやすい
- 見た目が不自然
- 短い期間で作り直しが必要となる(約半年ごと)
保険適用外の総入れ歯
自費診療となるため費用は高くなりますが、オーダーメイドで良質な素材を使用して作製できます。
金属床義歯
歯茎の役割をする部分(床)に金属を使用して作製する総入れ歯です。金属は耐久性に優れており、保険適用の入れ歯の約3分の1の薄さで作製が可能。きちんとメンテナンスをすることで数十年使用できます。
金属床義歯の種類・特徴・費用相場
◎コバルトクロム
- 金属床のなかで最も安価に作製できる
- チタンに比べるとやや重い
- 金属アレルギーの方は使用できない
[費用相場]片顎18~40万円
◎チタン
- 軽くて丈夫
- 金属アレルギーの心配が少ない
[費用相場]片顎30~60万円
◎ゴールド
- 加工しやすいため、精密に調整できる
- 金属アレルギーの心配が少ない
- ほかの金属よりやや重い
[費用相場]片顎50~70万円
メリット
- 違和感が少ない
- 熱が伝わりやすく、食べ物の温度を感じやすい
- 耐久性に優れており長期間使用できる
- 見た目が自然である
- 食べ物を噛みやすい
- 汚れが付着しにくい
デメリット
- 保険適用の総入れ歯と比較すると高額
- 修理に時間がかかる
シリコン義歯
歯茎の役割をする床を、薄くやわらかいシリコンを使用して作製する総入れ歯です。
[費用相場]片顎約24万円~
メリット
- 違和感が少ない
- 柔らかいのでフィットしやすく外れにくい
- 噛むときに痛みが出にくい
- 金属アレルギーの心配がない
デメリット
- 保険適用入れ歯より費用が高い
- 経年劣化で強度が落ちる
- 汚れが付着しやすい
- 調整がしにくい
インプラント義歯
顎の骨にインプラントを埋め込んで土台をつくり、土台に入れ歯を取り付ける方法です。
[費用相場]片顎で50万円~
メリット
- しっかり噛める
- 外れにくい
- 装着感も見た目も違和感が少ない
デメリット
- インプラントを埋め込む手術が必要
- 手術後に、歯周病や骨の感染症リスクがある
- 全身疾患や顎の骨、お口の状態によっては使用できない
部分入れ歯の種類
部分入れ歯にもさまざまな種類があり、保険適用のものと保険適用外で自費のものに大きく分けられます。
保険適用の部分入れ歯
保険適用の場合は使用できる素材に限りがあるため、人工歯と歯茎の役割をする床はプラスチック、バネ(クラスプ)は金属のみです。
[費用相場]3,000〜1万5,000円(3割負担の場合)。
メリット
- 保険適用のため安価
- 短期間で製作が可能
- 自分で取り外せることができ、手入れが簡単
デメリット
- ネジが金属のため目立つ
- 装着感が悪く違和感がある
保険適用外の部分入れ歯

保険適用外のため高額になりますが、装着感や審美性に優れています。お口の状態や要望に合わせて選択が可能です。
シリコン義歯
シリコンを用いて製作するため、弾力性がありフィット感に優れています。
[費用相場]10〜50万円
メリット
- 違和感が少ない
- フィットしやすく外れにくい
- 噛むときの痛みが出にくい
- 金属アレルギーの心配がない
デメリット
- 費用が高い
- 経年劣化で強度が落ちる
- 汚れが付着しやすい
- 調整がしにくい
金属床義歯
歯肉の部分を、コバルトクロムやチタン、ゴールドなどを用いて製作する部分入れ歯です。
◎コバルトクロム
- 費用が高い
- 経年劣化で強度が落ちる
- 汚れが付着しやすい
- 調整がしにくい
[費用相場]30万円~
◎チタン
- 軽くて丈夫
- 金属アレルギーの心配が少ない
[費用相場]36万円~
◎ゴールド
- 加工しやすく精密な調整が可能
- 金属アレルギーの心配が少ない
- 他の金属に比べてやや重い
- 費用が高い
[費用相場]49万円~
メリット
- 装着時の違和感がほぼない
- 熱が伝わりやすく、食べ物の温度を感じやすい
- 耐久性があり、長期間使用できる
- 自然な見た目である
- 食べ物を噛みやすい
デメリット
- 自費のため費用が高い
- 修理に時間がかかる
ノンクラスプデンチャー
歯茎の部分(床)に歯科用の特殊ナイロンを使用した入れ歯です。入れ歯を固定するためのネジ(クラスプ)がないため目立ちにくく、固定する装置が歯肉に近い色で作られているため審美性にも優れています。
[費用相場]10万円~
メリット
- 見た目が自然
- 材質がやわらかいく痛みが出にくい
- 装着時の違和感が少ない
- 金属アレルギーの心配がない
デメリット
- 自費のため費用が高い
- 固定力が弱い
- 定期的な交換が必要
- 修理に時間がかかる
アタッチメント義歯
歯に金属を埋め込み、磁石が入った部分入れ歯を磁力で固定する部分入れ歯です。
[費用相場]12万円~
メリット
- 磁石でしっかりと固定される
- しっかり噛める
- 装着が簡単
- 見た目がよい
- 両側の歯に負担をかけない
デメリット
- ハレーションを起こすため、頭部CTやMRIなどに影響がある
- 入れ歯の支えとなる歯に磁性金属を埋め込む必要がある