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「親知らず」とは?

親知らずは最前方の前歯から数えて8番目の歯で、永久歯の中で最後に生えてきます。
永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、この時点ではまだ親知らずは生えておらず、10代後半から20代前半で生えてくる人が大半ですが、中には25歳を過ぎてから生えてくる人もいます。
他の歯に比べて大きく、歯茎の奥や顎の奥に位置しているため、成長する際に十分なスペースが無く、真っすぐ生えずに横向きに生えてしまうことが多々あります。
親知らずは抜いた方がいい?
親知らずが真っすぐ正常に生えていて、問題なく機能している場合には放置していても問題ありません。しかし、前述のとおり横向きに生えるケースが多々あり、そのために支障が出る場合も少なくありません。
親知らずを抜いた方がいいケース ①痛みや腫れがある
1痛みや腫れがある
一番奥の歯のため歯磨きが難しいため、虫歯や歯周病になりやすく、痛みや腫れを生じることがあります。
また、唾液中の細菌が親知らずの周囲に感染することにより「智歯周囲炎」という病気を起こすことがあり、この場合にも痛みや腫れをともないます。
2歯並びや周囲の歯に悪影響が出ている
親知らずが横向きに生えてしまうことで手前の歯を押し、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。
また手前の歯が親知らずに押されることにより、歯の根が溶かされてしまうこともあります。
3腫瘍や嚢胞の原因になっている
歯茎のなかに埋まっている親知らずが原因で、含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)などの嚢胞や腫瘍ができる可能性があります。ほとんどが無症状ですが、放置していると大きくなり、顎の骨を溶かすリスクがあります。
親知らずを抜く際のリスク

どんなに技術の高い歯科医師が治療をしても、親知らずを抜歯することにより、合併症が生じる可能性があります。合併症といっても軽度のものから重度のものまであり、リスクも個人差があるため術前にしっかりと検査・説明を行います。
親知らずの抜歯時に起こりうる合併症
痛みや腫れが出る
一時的な痛みや腫れが出る場合がありますが、基本的には痛み止めを処方して対応し、数日でおさまってきます。
感覚麻痺が残る可能性があります
下顎の親知らずの場合、歯の位置によっては稀に「下顎管」という管の中にある太い神経を傷つけてしまい、下唇に感覚麻痺(しびれ)が残る場合があります。
事前にCT検査を行い、親知らずと神経の三次元的位置関係を把握した上で、抜歯を行うことでリスクを軽減します。
鼻の穴とつながる場合があります
上顎の親知らずの抜歯の場合、すぐそばに【上顎洞】と呼ばれる鼻とつながっている空洞があり、親知らずと上顎洞の位置関係次第では、口の中と上顎洞がつながってしまう場合があります。
上顎洞とつながると、お口の中から鼻に水が漏れ、蓄膿症になる可能性があります。
この他にも、親知らずの生え方・角度などによりリスクが生じる場合もあります。
しかしいずれの場合も、術前にレントゲン写真を撮るなど事前に状態をしっかりと把握してから治療にあたることでリスクを軽減。当院でも様々な側面で検査を行い、リスクを最小限に治療を行いますので、ご安心ください。
親知らずの抜歯費用
親知らずの抜歯手術は、基本的に保険適用となっているため大きな負担はありません。
但し別途、以下の費用が必要になります。(いずれも一般的な相場です)
- 痛み止めや抗菌薬などのお薬代
- 術前のX線検査(780円ほど)
- CT検査(3500円ほど)が必要になる場合があります。
- 抜歯のために必要になった追加手術(1000~4000円ほど)